テツオさんは無口です。
基本的に、自分から話しかけてくることはあまりない。
テツオさんが家にいる時は、
本を読んでいるか、
iPadやスマホで何かを見ているか、
PC開いて仕事しているか、
ボーっとしているかのどれかです。
別にいいんです。
分かっていることです。
でも、でもね、
必要なことは言ってほしい。
今朝、身支度をして2階から降りると、テツオさんがすでにいなかった。
あれっ?と思ってるーちゃんに聞くと、
「なんか知らないけど、さっきいきなり行ってきまーすって言って会社行った」
って言うんです。
テツオさんは約2週間に1度くらいの割合で、会社の施錠当番が回ってきます。
その日はちょっと早く出て、遅く帰ります。
「パパって今日、カギ当番だったの?」って話になり、
「そうなんじゃないのー?パパ何も言わないから知らん」
とるーちゃんもムスッと答えるわけです。
「パパって、ほんと、何も言ってくれない!」
なんかね、別にいいんですけどね。
いつもより5分か10分程度早く家を出るだけで、
特に困りはしないので。
でも、そこじゃないんです。
家族なんだから、ちっちゃなことでもちゃんとコミュニケーションを取って欲しいんです。
そういうのが積み重なって「家族」なんだからさ。
子供にも、そういうことの大切さを教えて暮らしているんだから。
無口なのと、会話がないのは、違うことだよね。
そう思いながら仕事をしていて、お昼休みになり、
案の定、テツオさんからいつもの能天気なLINEが。
「今日はだいぶ山奥のお客さんのところまできてしまったー」
そうなんです。
テツオさんは、自分が一言を発しなかったせいで
他の家族がなんだかモヤッとした気持ちになるなんてことに気づきません。
そして、一緒にいない時は鬱陶しいくらい連絡をしてくるのです。
いつもこんな風にどうでもいい話題(笑)
「今日お当番だった!早く行かなきゃ~、っていう一言も言えないような人、
山に行こうが海に行こうが知りません」
って返事をしました。
彼は、どうして私がこんなに冷たい態度をとっているのかすら分からないんです。
というか、「冷たい」とも思ってないんです。
おめでたい、なんてものじゃないです。
「オレのこと、はるちゃんはなんでもわかっているから」
とデレデレするテツオさん。
だから、
「話さなくても分かってくれる」っていう1mmの溝が、
いずれ10cmになって、1mになって、100kmになるんだよ!
ぴょんっと飛び越えられない距離になるよ!!
と、私はまた、プリプリしながら同じことを繰り返しテツオさんに言うだろう。
そしてテツオさんは、
「そうか~。ごめんよ~。」って、
申し訳なさそうだけど半笑いのヘンな顔で答えるんだろう。
まったくしょうがない人だよ。
こんな長い愚痴、読んでくださった方は本当に優しい方。
ありがとうございました。
明日からもまたはりきっていくぞー。